かづろうの人には存在を知られていない影のような存在。まだかづろうを訪れたことはなく、遠くから村の様子を眺めたり見聞きして、この先かづろうに関わろうかどうか思案している。
いまはむかし、
あぶくまの山の奥のほう
かづろうと呼ばれる小さな村に
八百よろずの神さまとくらす民がいた
いななく駿馬は里のほまれ
雪どけのせせらぎは田畑をうるおし
山のつつじが春をうたう
にんげんのいとなみは
四季の息づかいとともにあり
里にすむ神さまもごきげんであった
されど月日は流れ、
巨大な時のうねりが
里のくらしをうばってしまった
はたして、かづろうの運命やいかに
これは、
かづろうの未来を紡ぐものがたり
失われた記憶を取り戻し
大地と人の絆を結びなおす旅がはじまる
物語の主人公は、かづろうを旅するあなたです
あなたはどの人物でこの物語に参加しますか?
旅をするうちに
村との関わり方も変わってくるかもしれません
それもまた、ひとつの物語
さぁさぁ旅立ちのとき
里神さまの使いであるえびすさんと名馬ヒグレ號が
あなたの旅のお供をします
かづろうものがたり
それは、あなたとかづろうをつなぐ旅
野にふれ、人にふれ、
習わしにふれながら
失われたいとなみを取り戻していく
一篇の物語はやがて土地の脈拍となり
村のいのちとなるでしょう
ひとつひとつの出会いが、村の幸
あなたとのつながりが、
村の未来を紡ぐ物語です
旅の舞台となるのは六つの再生物語
かつてこの地にあった
風景やくらし、生業、文化を取り戻すことで
私たちの未来を問い直します
どの物語に参加してもよし
かづろうとのご縁のはじまり、はじまり
かづろうのお祭り 復活記
春は五穀の豊穣を祈り、秋は豊かな稔りに感謝を捧げる。かづろうの民は、八百よろずの神さまたちとの絆を大切に守って生きてきた。その証が、古くから受け継がれてきた祭りや踊り。祭りは、里がひとつになる団らんの場。おんつぁま、あねさまは勿論、あちこちからやろめらたちもやってくる。世代を超えて無礼講、神さまたちも一緒になって歌い、踊る。秋の例大祭、野行の宝財踊り、葛尾三匹獅子舞。村人たちが散り散りになってしまった今、消滅の危機にあるかづろうの伝統芸能を救いたい。かづろうの空に、お囃子の音が鳴る日を夢見て。
かづろう製鉄伝説 回想録
かつてかづろうには、この地で巨万の富を築き、「葛尾大尽」と呼ばれた一族がいた。一族に繁栄をもたらしたのは、鉄づくり。製法は、粘土でできた炉の中で粗鉄を精錬する「たたら製鉄」であった。かづろうでは鉄のもとになる砂鉄や、製鉄の燃料となる木炭に困ることはない。一族は、三春と相馬の殿さまから木々の伐採を許されて、木炭づくりを独り占めにした。最盛期には、遠く釜石からも船で粗鉄を運び込んだという。時を超えて、たしかに語り継がれる製鉄伝説。夢の跡をめぐりながら、かづろうの未来を想う旅に出よう。
かづろう料理で食いしんぼう万歳!
皆で食卓を囲み、その土地の恵みを、その土地の味わいでいただく。どこの家にも当たり前にあった団らんは、もはや遠い記憶の中の光景になってしまった。食卓は、土地そのもの。卓上には、山の幸、土地の匂い、気候、風土、文化、歴史・・・そのすべてが並んでいる。私たちは、村のおかぁさんたちと一緒に郷土の料理を作りながら、かづろうの味を受け継いでいきたい。おいしそうな香りに誘われて、いろんな人が集まってくる。「ど〜ぞ、ど〜ぞ、えんりょしねーで、あがってげー」。食卓から、かづろうの絆を取り戻す物語がはじまる。
かづろうの森しごと 調査隊
江戸の昔から、かづろうでは森のしごとが盛んであった。あぶくま高原の森は木材の宝庫。木こりたちはせっせと木を切り、働いた。かづろうから浪江までは材木を運ぶためのトロッコ道が通り、山積みの材木がつぎつぎと山を下って行った。それは、かづろうの森に眠る繁栄の記憶。私たちは、かつての里を支えた生業に触れることで、かづろうの新たな可能性を探りたい。馬搬、まき割り、焚き火、炭焼き、木工。森を知り、森のいとなみに触れることからはじめよう。
かづろうの山 開花宣言
静かに泰然とあり続けるかづろうの大地。そのどっしりとした土地の上に人は村をつくり、いとなみを重ね、土地の記憶を紡いできた。しかし、かの大地震によって人と大地のつながりは途切れ、かつての自然は縁遠い存在となってしまった。ふたたび豊かな里山を取り戻すために。かづろうの大地に樹を植え、未来に花を咲かせよう。草を刈り、土地の手入れをしながら、美しい景色を再生しよう。何年かかるか分からない。それでも私たちはここに、かづろうのお山さんの開花を宣言します。
かづろうのお祭り 復活記
春は五穀の豊穣を祈り、秋は豊かな稔りに感謝を捧げる。かづろうの民は、八百よろずの神さまたちとの絆を大切に守って生きてきた。その証が、古くから受け継がれてきた祭りや踊り。祭りは、里がひとつになる団らんの場。おんつぁま、あねさまは勿論、あちこちからやろめらたちもやってくる。世代を超えて無礼講、神さまたちも一緒になって歌い、踊る。秋の例大祭、野行の宝財踊り、葛尾三匹獅子舞。村人たちが散り散りになってしまった今、消滅の危機にあるかづろうの伝統芸能を救いたい。かづろうの空に、お囃子の音が鳴る日を夢見て。
かづろう製鉄伝説 回想録
かつてかづろうには、この地で巨万の富を築き、「葛尾大尽」と呼ばれた一族がいた。一族に繁栄をもたらしたのは、鉄づくり。製法は、粘土でできた炉の中で粗鉄を精錬する「たたら製鉄」であった。かづろうでは鉄のもとになる砂鉄や、製鉄の燃料となる木炭に困ることはない。一族は、三春と相馬の殿さまから木々の伐採を許されて、木炭づくりを独り占めにした。最盛期には、遠く釜石からも船で粗鉄を運び込んだという。時を超えて、たしかに語り継がれる製鉄伝説。夢の跡をめぐりながら、かづろうの未来を想う旅に出よう。
かづろう料理で食いしんぼう万歳!
皆で食卓を囲み、その土地の恵みを、その土地の味わいでいただく。どこの家にも当たり前にあった団らんは、もはや遠い記憶の中の光景になってしまった。食卓は、土地そのもの。卓上には、山の幸、土地の匂い、気候、風土、文化、歴史・・・そのすべてが並んでいる。私たちは、村のおかぁさんたちと一緒に郷土の料理を作りながら、かづろうの味を受け継いでいきたい。おいしそうな香りに誘われて、いろんな人が集まってくる。「ど〜ぞ、ど〜ぞ、えんりょしねーで、あがってげー」。食卓から、かづろうの絆を取り戻す物語がはじまる。
かづろうの森しごと 調査隊
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かづろうの山 開花宣言
静かに泰然とあり続けるかづろうの大地。そのどっしりとした土地の上に人は村をつくり、いとなみを重ね、土地の記憶を紡いできた。しかし、かの大地震によって人と大地のつながりは途切れ、かつての自然は縁遠い存在となってしまった。ふたたび豊かな里山を取り戻すために。かづろうの大地に樹を植え、未来に花を咲かせよう。草を刈り、土地の手入れをしながら、美しい景色を再生しよう。何年かかるか分からない。それでも私たちはここに、かづろうのお山さんの開花を宣言します。
葛尾村で行われている
さまざまな取り組みの内容や
行事の予定、活動の記録などをお伝えします